【現役薬剤師10年目】今後の薬剤師業界の闇【リアルな現場】

薬剤師といえば、「高給取り」「安定安泰」「仕事に困らない」などといった印象が強いのではないでしょうか？しかし近年、そういわれ続けた薬剤師業界についてもメスがはいっています。つまり、「今まで通り安定、安泰ではない。」ということです。週刊ダイヤモンドは、この現実をテーマに今月発刊しています。現役薬剤師10年目の私が感じているリアルな現場についてまとめていきたいと思います。

都市部調剤薬局で年収は500万に到達しない現実

一度は耳にしたことがあると思いますが、間違いなく「都市部から求人の飽和状態がおこっています」詳しく話すと、求人が全くないわけではないです。選ばなければ、求人はあります。しかし、家賃も、土地価も高い都市部で一人暮らし、家族を養うにしてはとてもと言えませんが中々厳しい年収です。働くなら、都市部！目黒、六本木、渋谷、代官山おしゃれタウンで、アクセスな便利なところで働きたい！と思っている薬剤師は多いので基本的に需要が高く、求人数も多いため年収が平均相場より低くても薬剤師が集まる背景があるからです。

薬学部の急増、薬剤師は間違いなく増えている

薬学部、薬学生ならだれもが知っているニュースですね。厚生労働省からも薬学部の増設にともない、薬剤師が供給過多になる時代がくると発表しております。この現実を受け止め、薬学部の定員制限も検討しているぐらいです。超高齢化社会と言われて医薬分業がすすみ、薬剤師の需要が増えてきても、それ以上に薬剤師が増える時代がくるのです。

厚生労働省が公表している資料

ひそかに年収の減少は始まっている

某大手薬局は当初、住宅手当が満額でたのに対し、ここ数年で住宅手当を何年目以降はカットするなどの発表、某大手ドラックストアも年俸制で初年収が高かったものの、ここ数年で年俸制の廃止、初年収の引き下げが実際起こっています。誰もが知っている大手ドラックストア、大手薬局でも薬剤師の年収は少しずつ減らされている傾向にあります。

4年制と6年制の薬剤師の意識の違い

6年制に薬学部が変更し、間違いなく薬剤師へなりやすくはなりました。そして、6年制薬剤師は薬剤師供給過多の時代がくることを大学で教えられます。入りやすくなったことで色んなキャラをもつ薬剤師の誕生、供給過多の意識を6年制薬剤師はもっている方が多いなと感じます。（もちろん、4年制でも意識を持っている方はいます）その証拠に、モデル薬剤師、ボディビルダー薬剤師など薬剤師＋アルファで活躍する薬剤師が6年制薬剤師に多いな。と感じています。行動を起こせる薬剤師は薬剤師供給過多時代がきても薬剤師＋アルファの武器をもっているので間違いなく生き残るでしょう。今まで通り働いている薬剤師は淘汰されやすくなる可能性が高くなります。

【6年制薬剤師の活躍】

今回掲載した薬剤師以外にもあらゆる分野で活躍している薬剤師がSNSを覗けばたくさんいます！

調剤・監査は機械化できる

今までの薬剤師は「調剤」が薬剤師の大きな仕事の1つでしたが、最近では事務さんが一部の調剤を行えること、AIの進化により調剤業務がある程度機械化できるようになったこともあり「調剤・監査ができる薬剤師」を欲しがる薬局はありません。誰でもいいからとりあえず薬剤師がいてくれれば良い！と薬剤師不足に陥っているところはそうではないと思いますが、薬剤師は今後減る事はなく増える一方の中、「私は調剤監査得意だからダイジョブ。」と構えているのは危険です。しいて言うなら、機械化できない人との繋がり、説明、「服薬指導」に力を注ぐことです。