「ホスピス」と聞いて何を
イメージするだろうか？
癌の末期。最期を過ごすところ。
と答える方がほとんどだと思う。
少し前にホスピスの適応に、
心不全も加わり、心不全で苦しむ患者さんの
最期を看取るための
病棟としても位置付けられた。
このホスピス、医療従事者のイメージは
看護師、医師のイメージが圧倒的に強いのではないだろうか？
しかし、ホスピスに薬剤師もいる（いないところもあるかもしれないが）。
実際ホスピス病棟で働いたことがある
現役薬剤師がホスピスでの薬剤師の働き方、
ホスピスの実態を書いていく。
目次
ホスピスの薬
ホスピスででる薬は圧倒的に
鎮痛剤、麻薬だ。
痛みを緩和し、穏やかな最期を迎える場所だからだ。
もしくは、最期の鎮静として、
睡眠導入剤等が用いられる。
その薬を調剤、監査、患者さんへ説明することが主な薬剤師の
仕事となる。
チーム医療の参加
ホスピスでは患者さん一人一人のについて
深く考え、その人について何が幸せか？
を話し合う場でもあるため、
積極的な薬剤師のチーム医療の参加が求められる。
カンファレンスは基本的に毎日行われており、
薬剤師もなるべく参加するように
言われることもある。
カンファレンスの内容
カンファレンスの内容は
薬、医療だけではない。
その人にとっての幸せ、
患者さんのパーソナルな部分についても話していく、
薬剤師も例外ではなく普段患者さんと接してて思う事、
など薬以外の発言が求められることもある。
デスカンファとは？
ホスピスにはデスカンファというカンファレンスが存在する
死んだ後にその患者さんについて話すカンファレンスだ。
この患者さんにとって良い看取りだったのか？
今後の看取りにも生かせるように振り返っていく。
「薬」だけではないアプローチ
ホスピスは「その人」を大切にするため、薬だけではなく
その人は何を話しているときが楽しそうなのか？
どういう思いなのか？
など薬以外のアプローチ、意見が求められる。
薬剤師としてのアプローチ
薬剤師としてのアプローチは
麻薬の管理、副作用確認、
痛みがとれているのかの確認、
持参薬の確認、
患者さんに不安を与えないような薬の情報提供など
薬剤師としてのスキルが求められます。
ホスピスで働くメリット
・チーム医療に参加でき、他職種との交流が多い
・麻薬、鎮痛剤に詳しくなる
・患者、他職種との関わりが多いのでコミュニケーションスキルが上がる
・薬だけでなく精神的なアプローチ等についても学べる
・ホワイトな職場が多い
・緩和認定が取得できる
ホスピスで働くデメリット
・「死」が辛い人にとっては辛い
・麻薬、鎮痛剤以外の他の薬の知識について乏しくなる
まとめ
ホスピスというところは特殊な
ところかと思うかもしれませんが
薬剤師として活躍できる幅はたくさんあります。
また、急性期の病院のように忙しくはなく、
落ち着いて働けるケースが多いです。
看護師さん医師も穏やかな人が多く、
気持ちよく働けるケースも多いです。
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